余呉地域づくり協議会では、余呉の「いま」を知り「これから」を考え、まちづくりに多様な意見を反映させるため、余呉地域にお住いの方を対象とした住民アンケートを行いました。
生活様式や価値観が急速に変わる中で余呉は後世に何を伝え、何を残していけばいいのか。何を変え、何を変えてはいけないのか…。
余呉に住む人・余呉に関わる皆さまの「こうなったらいいな」の声から、余呉のこれからを共に考えつくってくことができれば幸いです。
アンケート実施期間:2022.7月~9月まで/アンケート用紙を各世帯2部余呉地域に全戸配布(1101部)
回答数と回答者の属性
余呉地域の人口2854人(2022年)の約20%、およそ6人に1人が回答しました。
40代以下からの回答数が少ないため、本アンケートではこれら世代の意見が十分に反映されていない可能性に留意する必要があります。
地域活動への関心
自治会や任意のまちづくり活動など地域活動に対し、「関心あり」との回答がおよそ60%。そのうち実際に参加しているのはその半数で、関心を持ちつつも何らかの理由で参加に至っていないことがわかりました。理由としては「時間的な余裕がない」との回答が最も多く、共働き世帯の増加や働き方の変化により仕事と地域活動との両立が難しいケースが考えられます。また、人付き合いが面倒(5%)、役に立てるか不安(4%)、知人がいない(2%)など社会関係への不安が参加のハードルになっていることも明らかになりました。
一方で、やりがいや楽しさ、仲間との交流、役割を感じている等のポジティブな意見もあり、活動に対して多様な関わりができること・楽しさ、面白さ、生きがいの要素を加えることが持続可能な地域活動のヒントかもしれません。
自治会やまちづくりの方向性について
日本各地の地域活動の現場で、メンバーの固定化や属性の偏りからくる活動のマンネリ化や行き詰まりが指摘されています。
余呉においては女性や若者、移住者を含めた多様なプレーヤーによるまちづくりに対し6割強が賛成。
同様に地域への愛着や、これからも余呉に住み続けたいとの声が6割超である一方、
「自分の子に住んでほしいか」との問いには「住んでほしいと思わない」と答える方が「思う」を上回るという結果でした。
余呉で誇りに思うもの・継承したいもの(複数回答)
余呉湖や余呉高原に代表される豊かな自然環境を誇りに感じているとの声が多くみられました。
この自然を活かしながら次世代に継承することがまちづくりの柱になりそうです。
地域活動の「ここが足りない」
全国的な課題である空家問題は余呉においても例外ではなく、加えて農地や山林といった不動産に関連する地域課題に対する取組の拡充が求められています。
これらの不動産は本来的には個人の財産ですが、管理不十分な空家や耕作放棄地の増加は景観の悪化や治安・防災といった地域コミュニティ全体に影響します。
権利者の意思を尊重しながら、各地域でどういった対策を行うか話合う機会が必要かもしれません。